こんにちは。整理収納アドバイザーの田中です。
みなさんは、ご自宅のキッチンの使い勝手に満足していますか?
もちろん、広いキッチンが最初から手に入れられる人はよいですが、マンションや分譲など、どうしてもキッチンを広く使うことが叶わないお宅もたくさんあります。
そんな狭いキッチンでも快適に料理を楽しむためには、
限られたスペースを最大限に活かし、効率よく整理・収納することが大切です。
整理収納アドバイザーの視点から、狭いキッチンを有効に活用するためのポイントを以下にまとめました。
キッチンのゾーニング
狭いキッチンでは、作業スペースと収納スペースを明確に分けて使うことが重要です。
整理収納の現場では、多くのご家庭が、作業スペースの上に頻繁に使う調味料や調理器具を出しっぱなしにしている傾向があります。そのような場合は、空間的にキッチンが狭いという問題よりも、キッチンを狭く使っているという問題を解決することが大切です。
そのような状態の方にお話しを聞くと、出しっぱなしメリットととして、「取り出しやすい・使いやすい」とおっしゃる方もいますが、キッチンの出しっぱなしには、デメリットがたくさんあるのです。
ゾーニングの話をする前に、まずは出しっぱなしのデメリットを確認しておきましょう。
①出しっぱなしのモノが油でギトギトになり、使う前に洗う必要がある
②モノの場所が決まっていないので、何個も同じモノを開封してしまう
③作業スペースが狭くなり、、調理中に何度も洗い物をしなければならない
このようなデメリットをすでに感じ始めている場合は、すぐにゾーニングを整え、作業スペースを広げましょう。
ここからは、キッチンのゾーニング方法を3つのゾーンに分けてお伝えします。
3つのゾーン
ゾーニングとは、どのエリアを「何の目的で使うか」を明確にすることです。
キッチンで最初にやるべき基本のゾーニングは、「火のゾーン」「水のゾーン」「調理のゾーン」の3つです。
どのゾーンも腰高の位置に作業スペースがありますので、中央の作業スペースにはモノを置いてはいけません。
大切になるのが、各作業スペースの下の棚部分や吊戸棚部分に、ゾーンに適したモノを収納することです。
では、各ゾーンには、どのような目的があり、どのようなモノが必要になるのか、ひとつひとつ解説します。
火のゾーン
火のゾーンは、ガスコンロやHIなど焼き物や煮物を行うゾーンです。
鍋などで調理をしている際は、目を離すと大変危険です。また、出しっぱなしにすることで、熱により変形したり、中身が高温になることで食品が悪くなることもあります。
できるだけ使うモノをまとめておくことで、サッと出し、すぐに戻すことのできる環境に整えましょう。
<火のゾーンに収納するモノ>
フライパンや鍋などの調理器具/菜箸やオタマなどの調理器具/油や酒、醤油などの味付け調味料
我が家の「キッチンペーパー」は火のゾーン!
油をよく使う我が家は、火のゾーンの引き出しにキッチンペーパーがあると便利です!あなたは、どんなことに、よく使いますか??
水のゾーン
水のゾーンは、シンクがあるゾーンです。
調理で使うモノ以外に、シンク周りには掃除用品が必要になります。濡れた手でキッチンの中をウロウロすることのないように、水回りで必要なモノは、しっかり周辺で管理していきましょう。
<水のゾーンに収納するモノ>
食器洗い用の洗剤やスポンジ/生ごみネット/包丁やまな板/米櫃
我が家のシンク下には桐の米櫃が!
お米には必ず水が必要になります。水のゾーンにお米の場所を作ると、ウロウロする必要がなくて便利ですよ!
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調理のゾーン
調理のゾーンは、火のゾーンと水ゾーン以外の、腰高の調理ができる台やスペースのことです。
調理台に水切カゴや、調理家電などを置いている場合は、別の場所に移動できないか考えましょう。
我が家のキッチンも非常にコンパクトですが、調理スペースを確保するために、キッチンツールや家電を購入する際はサイズをしっかり図ってから買うようにしています。
すぐにすべての家電を買い替えることはできませんが、まずは意識から変えていきましょう。
<調理のゾーンに収納するモノ>
乾物や粉ものなどの食品/ざるやボール/スケールや泡だて器などの調理器具/サランラップ
保存容器は食器ではない!
保存容器をたくさん持っている方は多いものの、食器棚で管理しているせいで上手に使いこなせない人は多いもの。調理スペースにあれば薬味を切った時などに、さっと出して使えますよ。
\ 我が家のおすすめアイテム /
ゾーニングの基本の話をすると、多くの方が「ゾーニングはできている」と思っています。
しかし、せっかくこのブログに辿り着いたのですから、
最後まで読んだら、すぐにキッチンへ行き、引き出しや棚を確認しましょう。
なんとなく突っ込んでいる食品。とりあえずでおいている調理器具。たくさんのモノの位置が決まっていないことに気づいて頂けるはずです。
まずは基本の「基」。
上記3つの場所だけは、しっかりゾーニングをおこなってみましょう。
モノが多すぎてゾーニングできない場合の対処法
整理収納ができていないキッチンには、賞味期限切れの食品がたくさんあります。
それは、キッチンという狭い空間の中でゾーンが複雑に混ざり合い、管理がとても複雑だからです。
ゾーニングをしていると、モノが多すぎて入れたい場所に入り切らないという問題が起こることがあります。
その場合は、ムリに詰め込むのではなく、モノの量を見直しましょう。
食品が入りきらない場合
賞味期限切れのモノから手放していきましょう。
多少、賞味期限が切れていても、食べらそうな食品であれば2~3日のうちに消費しましょう。
また、数年が経っていたり、変色しているモノ、あきらかに食べきれない量の食品が出てきたら、体の為にも無理せずに廃棄をしましょう。
液体の調味料を処分する際は、シンクに流さず、
古布や新聞紙を入れたビニール袋に中身を流し入れ、燃えるゴミで処分しましょう。
特に油成分の多い調味料をシンクに流すと、詰まりの原因になります。
調理器具が入りきらない場合
料理をしていると、「こんな調理器具があったらいいな」という事は、たびたび起こるでしょう。
しかし、調理器具はなかなか壊れることがありません。
新しい調理器具を購入したのなら、使い勝手の良くない調理器具は手放す必要がありますが、多くの場合は、なんとなく残している事が多いでしょう。
まずは、使い勝手の良くない調理器具から、手放していきましょう。
使い勝手の良くない調理器具の中には、買ったばかりのモノもあるかもしれません。しかし、使う人が困るのであれば、そのモノが存在している意味がありません。古い新しいの価値観ではなく、使い勝手で選択してみてください。
また、同じような調理器具を何個も持っているパターンもあります。
1回の調理で使う分だけにモノの量を減らしていけるように心がけることが大切です。
さいごに
本日は、狭いキッチンを有効的に活用するための「ゾーニングの基本」を書かせて頂きました。
ゾーニングをしていると、ここには書かれていない、様々なアイテムで悩むことも出てくるかもしれません。
どうしても、ご自身で解決が難しい場合は、ご自宅に直接お伺いする片付けサポートのご依頼もお受けしています。
いままで、家事が嫌い。料理が嫌い。だと感じていた方でも、
キッチンが整うと、不思議とキッチンをもっと大切にしようと感じたり、新しい料理に挑戦したくなるものです。
あなたの生活が、今よりも、より快適に楽しくなりますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。